大阪市・お初天神

大阪の人々から愛される神社

お初天神は、大阪市北区にある神社で、正式名称を露天神社と言います。
愛称で呼ばれていることから分かるように、人々から愛され身近な存在として、いつも神社が人々のそばにあったことを示しています。

この「お初天神」という愛称は、近松門左衛門による「曽根崎心中」という人形浄瑠璃の物語から来ています。
このお話の中では、神社の裏手にある天神の森で、「お初」という女性とその想い人が叶わぬ恋のために心中してしまいます。

この話に感動した当時の人々が、舞台となった神社をいつしか、悲劇のヒロインとなった「お初」と結びつけて、お初天神と呼ぶようになったのです。
今でも、この愛称は引き継がれていて、人々にしっかりと浸透しています。

神社の創建は大変古く、6世紀頃にはこの神社の存在が知られていたことから、その頃に建てられたと考えられています。
その後ずっと時代を越えて人々とこの地を守ってきて、人々にとって欠かせない存在となってきました。

太平洋戦争の影響で、社殿が焼失してしまうという悲劇にも見舞われましたが、この貴重な神社を保存しようという熱意のもとに再建がなされ、現在に至っています。

毎月のみの市が開かれるなど人々が集まる神社

神社は、神事を行ったり、祈願をしたりするだけでなく、地域の人々が集まる場所でもあります。
その点、このお初天神でも、毎月のみの市を行うなどして、人々がこの場所を中心に集まり、交流を深めていて、地域交流に一役買っています。

毎月いろいろな骨董品が売りに出されますので、思わぬ宝物が見つかることもあり、熱心に品定めをしている人の姿が見かけられます。
また、市街地の真ん中に神社は位置していますので、お昼休みの時間を利用して来るのでしょう、ビジネスマンやOLの姿も見られ、いろいろな人が行き来しています。

そして、この神社が一番盛り上がる時とも言えるのが、7月の例大祭でしょう。
大阪キタの街中で、獅子舞が披露され、傘踊りが艶やかにされる様子は、独特の雰囲気で神社には大勢の人が来ますし、街中もその光景を見ようとたくさんの人が押しかけます。
祭りの締めくくりには、華やかな囃子も加わって、大きな盛り上がりを見せます。

縁結びのグッズも大人気

「曽根崎心中」の舞台となったということもあって、お初天神は恋愛の神社としても有名です。
恋愛成就の祈願をしにくる若い女性や、二人の仲が続くようにと願うカップルの姿がよく見られます。

縁結びのグッズもユニークなものがあり、恋愛成就の絵馬などは、「曽根崎心中」の主人公である徳兵衛とお初が描かれています。
こうした縁起やグッズの人気は高く、たくさんの絵馬が神社に奉納されているのを見ることができます。